Myace☆Myhero
霄翼




あいつ馬鹿だろ。

俺はあんな風に言ったけど、

練習風景を見て、

あんまり好きじゃなかった。


だから野球部には入るつもりはない。



ダラダラはしてない。

でもキビキビはしてない。








校舎の最上階にある空き教室は、

風通しが良くて心地よい。


ここからは野球部が丸見えで、

今何をしてるのか分かる。

あの女は何でか知らないけど

監督になったらしい。

どーせ俺に喧嘩ふっかけるためだろ。




昨日少しだけ話をした、

捕手の先輩はなんとなく好きだ。

俺の“好き嫌い”は感覚で決まる。

あの女は喧嘩売ってきたから嫌いだけど、

あの先輩は雰囲気が好きなのかな、

あの先輩はいい人だって感じた。

だから好きだ。




あの女もそぅ思ったんだろう、

あの捕手の先輩に相談して指示を出してる。

あの女と一緒にいた髪の毛の長い女は

今のところ見ていない。

あんな感じの女は

マネジも続かないだろうな…。



『日焼けする』とか

『帰るのが遅くなる』とか

『汗臭い』とか――…

そんなの知るかよ。

自分でやるって言ったのに

我儘な女ってすんげぇ嫌い。

イライラする。

あの髪の毛の長い女も、

そんな女なんだろうなって思った。





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