またいつか会おうね
「私の名前は、愛っていうの。あなたはノラだよね? 私が名前つけてあげようか?」
愛ちゃんは、強く僕を抱き締めた。
ちょっと痛かったけど、暖かいんだ。
(名前、つけてくれるの? つけて!)
「ん~じゃあ……」
そんな時、声が聞こえた。
大人の声だ。
「愛、迎えに来たわよ! 早く帰りましょう」
僕は、キョトンとした。
「何っ、その汚い猫! さっさと捨てて来なさい! 病気がうつったらどうすれのよ!?」
僕は、大きな手につままれ、地面に叩き付けられた。