線香花火 ~願い事~

皆が花火で騒いでる間も私は遠くからそれを眺めていた。

花火は綺麗だ。
そして花火は好きだけど
皆と一緒になってはしゃぐ事は私は苦手だったから
少しばかり遠くから眺めていた。

次々と花火をやる皆
私も仲間に加わって花火をやった。

男の子たちは早く腕を回し
それを写真で撮ってどんな感じになるかをやっていて
お姉さんと先輩は静かに川に向って花火をし
時折、はしゃいでいる男の子たちから
離れて私のところに来ては男の子たちを見ていた。

「男の子ってこういうのが好きなんだよね。」

「そうそう」

「ちょっと休むわ(笑)」

「私も」

と言って三人でじーっと男の子たちを見ていた。

お姉さんも先輩も
自分たちの彼氏を愛しく見ていた。

それは彼女目線なのだろう。

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