線香花火 ~願い事~

滑り終わってから案の定
少しばかり気持ち悪くなった。

そこで皆は少し休んでから
集合写真を撮影してから
車に戻った。

先輩は
「あきちゃんこっちの車に来る?」

「大丈夫ですよ。」

「ってか・・・顔色悪いけど大丈夫?
無理しないで言うんだよ?」

「平気平気」

と笑いながら
彼の車に乗った。

本当はかなり辛い。

だけど

絶対に具合悪いとは言わない。

面倒さい子と思われるのは絶対に嫌だ。

少しでもいい子と思ってほしかった。

居場所がない私を誘ってくれた先輩たちのためにも
そして居場所をくれた皆のためにも
少しでも「いい子」と思ってほしい。

ただそこから恋愛になることは絶対にない。

もう

先生の時みたいない恋はしたくない。
あんな思いをするのなら
まだこの思いがあるのなら
私は恋をしない。
絶対に・・・。

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