線香花火 ~願い事~

写真を見ながら思い出していたのは
線香花火の時の願い事だった。

先輩たちもお姉さんたちも皆
幸せそうだった。

この写真の中にもし先生がいたら私はもっと笑っていたのかもしれない。

そう思う事が私は嫌いだった。

未練タラタラの自分が嫌い。

でも

やっぱり好きなんだ。

先生が好きなんだ。

それは恋の好きではなく大切な人の好きなのは理解している。

だけど

幼い子供にその事を伝えるのはきっとこう言うだろう。

「ほしいおもちゃをもらえない子供」

そう私はそれに近い・・・。

だけど

あの時

線香花火に願った願いはウソではない
心の底から願っている




< 94 / 100 >

この作品をシェア

pagetop