風鈴



「受け入れてもらえたと思って、いいのかな?」



市哉が、子供をあやすときのような言い方で、紫の目を覗き込んだ。



紫は、子供のようににっこり笑って、



「考えておきます」



と、焦らした。



だが、その笑顔が、なによりも明確な答えだった。



ふたりはまた、並んで空を見上げた。


いよいよ辺りが静まり返る。



市哉の左腕が紫の肩に回ったのと同時に―




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