運命の扉
賑やかな商店街を抜けて坂を登ると閑静な住宅街。
この一画に、あたしたちの家はある。
「ただいまー。」
「おかえりなさい。」
玄関で靴を脱いでると、お母さんがキッチンから顔を出してきた。
柔らかい笑顔でいつも、あたしたちを出迎えてくれる。
内原家では、これが日課。
家中に良い匂いが広がってる。
「もう少しかかるから、先に着替えてらっしゃい。」
「はーい。」
階段を上がり、それぞれの部屋へ行く。
双子でも部屋は別々。
制服から部屋着に着替えを済ませる。
カバンから携帯を出して机に置いた。