運命の扉
―――――――――…‥
体がビクっとなって、目を開けると一面真っ黒の世界。
動かない頭を頑張って回転させる。
あっ……あたし、あのまま寝ちゃったんだ…。
目蓋が重い。
閉じて開けてを、ゆっくりと繰り返す。
遠くの方で黄色い小さな光がチカチカと瞬いていた。
ベッドから起き上がり、部屋に明かりを灯す。
光の主はまたしても携帯だった。
誰からの着信かは、色でわかる。
『
from :村上美佳
subject:お疲れ〜
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明日の朝、早く学校来れる?
』
仲がいい子は指定着信にしてるの。
黄色に光のは、唯一、美佳だけ。
『
ごめん〜寝てた起きてるかな?
明日大丈夫だよ何時に行けばいい?
』
また返信が遅くなっちゃった。
『
寝てたとか、どんだけ健全な子なの笑
明日は7時で平気?
』
時間はすでに夜中の0時を回っているのに、美佳からの返信は早かった。
『
気付いたら寝てたの
7時ねわかりました
』
7時に学校って…
なにかあるのかな。
なんだろう。