【SS】チョコレートみたいに、甘く。
空の上で。
あの空の上から
君には
神の祝福を
空の上で。
遠くからでも、はっきり分かる。
大きな声で僕の名前を叫びながら走る、愛しい人。
「あのねっ、しょーちゃんっ!!」
少し滑舌が悪くて、子どもみたいな君の声が、大好きだ。
おもいっきり走ってきて、ぜぃぜぃ息を整えている姿も、可愛くて仕方ない。
「今日ね、私・・・」
息継ぎもせずに一気に喋る君。
そんなに慌てると、また、しんどくなるぞ。
なんて、心配してたら。
「でねっ、ごほっ・・・」
ほら、だから、落ち着いて話せよ。
水を飲んで、落ち着いて。
また、嬉しそうに、喋りだす。
あぁ、本当に、可愛い。
僕の大好きな、君。
抱き締められなくなって、どれくらい?
君は、いつまで、思っていてくれる?
無邪気に僕に話しかける可愛い姿を、忘れないように、瞳に焼き付けよう。
空の上で、神様に。
可愛い君の幸せを祈るよ。
だから、いつでも、君は。
僕を忘れて、歩いてもいいんだよ。
「大好きだよ、しょーちゃんっ!ずっと、ずっーとだよっ!!」