年下カレシに蜜な罠
「わぁ…遊クン、可愛いねぇっ」
………へ?
今日もいつもの電車に乗り込む。
なんとか、大丈夫だったんだ。
昨日と同じ駅で遊くんと一緒に乗り込んできた女の人。
なんだか、雰囲気がフワフワしてて掴みどころがなさそうな人…。
口をポカンと開けた情けない表情のまま、私は遊くんを見上げる。
「――ほら、固まってんじゃん」
そうポツリ呟く遊くんは、どことなく不機嫌で。
私はてっきり、この学校に実習に来るのは遊くんひとりだと思ってたんだけど…
どうやら、違ったみたい。