年下カレシに蜜な罠


とりあえず、学校に遅刻しまいと急いで1階へ下りる。




「瑠璃、今日は入学式でしょ?」

凜久くんに、お花…付けてあげるって言ってたじゃない。


クスッと笑いながら、テーブルに目玉焼きとこんもりとサラダが盛られた白いお皿が置かれる。



「…――え?でも、凜久…」

私の事起こしに来てくれた…


と、続けると、



「なぁに?ソレ」


白いお皿の隣に、コトンと音を立ててスープを置く。




その後は、私がどんなに聞いても


「凜久くんは来てないわよ?それに瑠璃は2年生なんだから、出迎える側でしょ?」


入学してくる子たちよりも先に、学校に行く事になってるって昨日話してくれたじゃない。



あきれ気味に話すお母さんの声にハッとする。


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