年下カレシに蜜な罠


「瑠璃、おはよ」


凜久の胸の中に納まっていた私はゆっくりと顔を上げていった。




そこには―――…




「りり、りっ……」

「俺の名前、忘れちゃった?」


そんな訳ないよ!!


だっ、だって……!

帰ってくるのは夕方だって。



傍に置いてあった赤い目覚まし時計を見ると、まだ8時過ぎ。





「瑠璃に会いたくて、帰って来ちゃった」

ギュッと、また抱きしめられて凜久の表情を見ることが出来ない。


私だって、早く凜久に会いたかったんだもん――。


< 124 / 350 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop