年下カレシに蜜な罠
「キス――して?」
自分からこんな言葉が出るなんて思ってもみなかった。
でも、なんだか素直にそう思ったの……。
「あんまり可愛いコト言うの……禁止」
隣に寝転んでいた凜久が、
いつの間にか私を上から見下ろしていて。
真っ直ぐな視線に、
ドキドキし過ぎて逆に逸らせなくなってしまう。
触れられた頬から、凜久の温かな体温に包み込まれて。
顔を少し傾けながら、ゆっくりと距離を縮めてくる凜久の姿を
視界にぼんやり映したまま、私はゆっくりと瞼を閉じていった。