年下カレシに蜜な罠


“遊くん”の事を考えさせたくなくて、


俺でいっぱいになってしまえばいいって……



身勝手な考えが頭の中を支配していく。


もう、止まらない――。






「俺だけ、見てて――」


赤い痕を残しながら、俺は唇を下の方へと滑らせていった。





ふと、目に留まった…キズの跡。




「瑠璃…ケガ、した?」

「…っ、あ…廊下で…転んだ…ひゃぁ……」

「――嘘」



“転んだ”んじゃなくて、

“転ばされた”んでしょ?



瑠璃ってすぐに顔に出るから。





「……っ?」

キズ跡のすぐ上の、赤い……痕。


なんだ――?

…コレ。


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