年下カレシに蜜な罠
「…先生、片瀬の具合は…?」
…あ、遊くんの声。
心配して来てくれたのかな?
「――…瑠璃」
布団からちょこっと顔を出して、心配そうに眉を下げる遊くんの目を見つめた。
「ゆっくり休めよ」
その一言だけを残すと…遊くんは静かに保健室を出て行った。
「――ねぇ、瑠璃ちゃん」
カーテン越しに、先生の声が飛んでくる。
なんだろう――?
「…はい?」
小さな声で、返事をして。
先生の言葉を待った。