年下カレシに蜜な罠
「…なにやってんだよ、帰るぞ」
未だケータイとにらめっこをしている俺の頭上に、不機嫌なヨウの声が落ちてくる。
事の発端は、ついさっき送られてきた瑠璃からのメール。
授業が終わって、いざ瑠璃の教室に向かおうとした時だった。
「先に帰っててってメール来たんだろ?」
「いや、そうなんだけどさ」
あからさまに怪しいって。
――このメール。
だいたい、あの人がいる学校に…瑠璃を置いて帰るなんてこと、出来る訳ない。
「…分かったよ」
ついに観念したように、ヨウはドカッと椅子に座った。
とりあえず、