年下カレシに蜜な罠
「キスマーク……色あせてきたね。もっかい、付けていい?」
さっきの行為が余程恥ずかしかったのか。
瑠璃は俯いたまま、小さくコクンと頷く。
「……?」
なかなか動こうとしない俺に、瑠璃は俺の方に視線を泳がせた。
「たまには……違うトコに付けたい」
視線を、瑠璃の瞳から
唇
首筋
胸元
と、だんだん落としていく。
瑠璃は俺の視線を追ってる訳だから――。
どこを見ているのか……分かるはず。
やがてピタリと止まった焦点に、触れてもいないのに――。
瑠璃の体がピクッと僅かに反応する。
俺の視線の先にあったのは……
“あの”スリ傷の、
――――少し、上。