年下カレシに蜜な罠
◆02*Honey
「そ、かな…?」
「とにかく瑠璃はそのままでいいの、そのままが1番可愛いよ。」
「ふふっ、ありがとう」
カバンの中から、私の好きな一口サイズのチョコを取り出すと、あおいの手のひらに乗せた。
帰りは、凜久が私のクラスに来てくれるって約束したんだけど大丈夫かな?来れるかな?
遠くから、女の子の騒ぐ声が聞こえる。
も、もしかして――…
「じゃ、私は一足先に帰るね」
あおいの背中を見送ると、教室のドアから凜久が顔を出す。
「凜久…っ」
タタタッと駆け寄ると、
「じゃあ帰ろうか」
ふたり並んで校舎を出る。