年下カレシに蜜な罠
「ちょっと瑠璃、いつまで入ってるのぉ!?」
「……ご、ごめんなさいっ」
突然耳に入って来た、お母さんの声。
届いた声に弾かれたように、肌の上にたっぷりの泡を滑らす。
視線を下にずらすと、
真っ白な泡の下から存在を主張する……
赤いみっつの跡。
その中の、
ひときわ小さい……
色あせた、跡。
なんで――
“自分が付けた”
凜久はそう言ったのに、手で拭うフリなんか……したんだろう。