年下カレシに蜜な罠



フラッシュバックで、頭によぎるのは。


放課後の、教室での、



――――ヒメゴト。





「……も、凜久ってば――!」

ゴシゴシと、スポンジの上で必死に泡を作る。



太ももの内側でも、見立って見える――


さっき凜久が付けたばかりの……キスマーク。



が、学校であんなことしちゃいけないんだから……!



ポソッと呟いた声は、お風呂の中では多少大きく響いてしまう。




泡だらけの体を、熱いシャワーで流した。



こんなにたくさん、凜久の印を刻まれて。


もう――



底から湧き上がる想いは

当分止まってくれそうに、ない。


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