年下カレシに蜜な罠


「お持ち帰りっ?」

注文した後、私は驚きの声を上げた。

私はてっきり、ここで食べて行くと思ってたから。


…でもたまには、家でまったり食べるのもいいよね。


桜並木を通り抜ける風に目を細めながら、凜久の隣を歩く。



「瑠璃の家、行っていい?」


左手でハニーバーガーやらシェイクやら入った袋をプラプラさせながら、凜久が振り返る。



「うんっ!」


少し先を歩く凜久にタタッと駆け寄って返事をする。


確かお母さん…、今日は友達と食事に出掛けるって言ってたから…ふたりっきりだ。


今までは勉強、勉強だったから…こうしてお昼を食べながらまったりするなんて久しぶりかも。


< 23 / 350 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop