年下カレシに蜜な罠



ごめん……
それは、出来ないんだ。



一刻も早く、学校を出たかった。


瑠璃の前から消えたかった。




早足で、また歩き出す。



靴箱を抜けて、コンクリートの冷たい地面を、無心で蹴り出す。


早く、早く、はやく――。




瑠璃が来る前に。





走れないのは、きっと。

瑠璃に対する――甘え。



最低だ、……俺。


< 240 / 350 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop