年下カレシに蜜な罠



瑠璃の甘い声が耳に届く度、

理性が崩れそうになるのを必死に耐えながら


口内を堪能していく。




「ごちそうさま」

最後に、ふっくらとした下唇を甘噛みして――終わり。



つやめく唇からもれる吐息に、また誘われるより先に……



「さ、勉強の時間だよ」

涼しい顔を作って、シレッとしてみる。


「う、うん……ッ」


まだ頬が上気したままの瑠璃が、ゆっくりと起き上がる。




魔法の時間は
――まだ始まったばかり。



ゆっくり ゆっくり

治していこう。


心の傷も、ね―――…

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