年下カレシに蜜な罠



「――…あ」

夏、その単語で思い出す。


夏休み、朝から凜久の家に遊びに行っていた頃はいつもアレを飲んでた……よね。



「……どうしたの?」

首を傾ける凜久に、頭の中にひらめくモノ。


よぉし……ッ!

この前、凜久にいっぱい意地悪されたお返しだ!



「今私が考えてる「カフェオレ」


――撃沈……ッ。



「なな……!何で分かったの?」


――さっき瑠璃、外見て……もうすぐ夏だねって言ったでしょ?


それで、思い出してたんだ。


外に視線を馳せながら、ゆっくりと話してくれる凜久に


きっとあの頃を思い出しているんだと感じた。


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