年下カレシに蜜な罠



「あの日、電車の中で眠った瑠璃に……」

「……うん?」

早く次の言葉を聞きたくて、あいづちを打ってみるけど……

いいところで、凜久は黙ってしまう。



「なに、しちゃったと思う?」

「へ……?」

カミングアウト、だよね……?



「ピンポーン」

「はい、瑠璃さん」

クイズ番組みたく、ボタンを押す真似をしたら、凜久もちゃんと返してくれる。



確かあの日

サンドイッチを作っていったんだよね?


……だから



「サンドイッチを、こっそりつまみ食いした」


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