年下カレシに蜜な罠


「ふふっ…」


夢を見ているのか、僅かに口元を綻ばせた瑠璃。



次にその唇が開かれ、紡がれてゆく言葉たちは。




「り…り、くっ…ダメだってば」



――――――え?


確かに呼ばれた俺の名前。


もしかして、瑠璃――。



「俺の夢、見てるの…――?」



そんなポツリと呟いた言葉はすぐに消えてしまい、また瑠璃が寝言を紡んでゆく。



「…もっ、凜久――大好き」


ふふっ、と笑いながら……また俺を大きく揺さぶるどこまでも甘い響き。




「どんな夢、見てるんだよ…」


俺は今、ここにいるのに。


夢の中じゃなくて…

今の俺にドキドキして欲しい。

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