年下カレシに蜜な罠


「――…う、ごめんね?」


シュンと下を向きながら布団を被る。



その布団をペリッと剥がされると




「んーん…瑠璃の寝顔見つめてるの、結構好き」


凜久が笑う度に、心がキュンキュンと甘く押し潰されるみたいだ。







「早く早くっ」


今日も朝特有の満員電車へ乗車。




「…おい、ちゃんと瑠璃の事守ってろよ」


そう凜久に耳打ちするのはヨウくん。



ふたりそろってこの高校に入学したんだ。



理由は「家から1番近い」というものらしい。



私も実を言うと、その理由なんだけど…。

でも制服が可愛くて。




満員電車の中、ドアの窓に片手を付いて、たくさんの人からしっかりと私を守ってくれている凜久。



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