年下カレシに蜜な罠
「凜久、もしかして保健室まで運んでくれたの?」
ポソッと呟いてみると。
シャッと音を立てて、カーテンが開いた。
「その様子だと、良く眠れたみたいね」
ふふっと笑うと、カーテンをまとめて窓を開けてくれる。
私の大好きな保健室の先生。
小柄な体系で、すごく小さい。
ポニーテールにまとめられた髪が風に舞う。
男子にすごく人気のある先生なんだけど。
――左手の薬指にキラリと光る、シルバーリングが眩しい。
実はもう結婚しちゃってるんだ。
女の子のイジメなんかに合った時はいつもお世話になってた。
イジメって言っても、呼び出されて悪口を言われるとかそういうモノではなくて。
足を引っかけられたり、そんな小さなモノだけど。