年下カレシに蜜な罠
「髪、まとめないと…」
言葉の続きを言おうとする私を、あおいが遮るように…机の上に手を付いた。
その姿勢のまま、真っ直ぐに私を視界に捕らえる。
「――瑠璃、隠れてないよ…」
自分の首筋辺りを人差し指で示した。
「やっ…やだ私……っ」
慌てる私を見て、もう笑い始めているあおいだった…。
私――必死になって違う場所を隠してたってコト!?
「ふ、ふぇ…っ」
はいはい、泣かないの。ついでに顔も赤くしないのー。
そう言って頭をなでてくれるあおいだけど、唇は意地悪な曲線を描いたまま。
「ううっ、あおいの意地悪…」
結局、髪はまとめないと先生に怒られちゃうので、ジャージを着させてもらうことにした。