年下カレシに蜜な罠


ポケットから顔を覗かせる、
ケータイに付けてあるくまのキーホルダー。



凜久からもらった――


大切で、大事な、モノ。





それを手の中で、握りしめると…ちょっぴり勇気をもらえるんだ。




いつも、たくさんの人が乗り込んでくる駅に付いた途端。



「――あ、あれ?」

なんだか、今日はいつにも増して…




「く、苦し…っ」

ドア付近に立っていた私は、新しく乗り込んで来た人たちにギュウギュウと後ろに押し込まれる。



人が、多い……。




ふぇ…っ、凜久―――。

苦しいよぉ……っ。


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