鬼憑き
一日中歩き回った上で、帰る途中に眠ってしまったカロンを背中に背負う秀樹と、両手に荷物を抱えて並ぶ武人

「遊んだな〜、久々じゃね?」

「・・初めてかもな」

「うっそ?!お前んなに遊んだことなかったのかよ!」

「煩い、起きる」



一瞬放した左手で軽く小突き静かにさせる秀樹。とはいえ、カロン本人は全く起きる気配もない。子供特有の寝顔を向けている






「平和だったよな、今日は」


「そうだな」


「ずっとこうならいいのになぁ・・・」


武人の呟きに、秀樹は答えなかった





夕日が照らし出す、平和とはかけ離れている目的の施設に三人は帰っていった
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