鬼憑き
二章
いつもよりは遅めに起き出した秀樹が食堂に行くと、すでに来ていた武人とカロンに迎えられた
「・・・起きれるなら普段からそうしてほしいな」
「僕が起こしてしまったんです」
心底申し訳なさそうに言うカロンに秀樹が視線を送ると一瞬固まってしまった
「気にすんなって。寝起きは特に目つき悪ぃいんだよこいつ」
「・・喧嘩売ってんのかお前は」
静かな食堂内、二人のやり取りだけが妙に響く。視線を向けるものはいても、干渉してこようとするものはいないようだった。実際、食堂内の混みように比べて周りの席には一人も座ろうとしない
「こっちに誰も来ないんですね?」
「ん?あぁ、怖いらしいぜ、戦闘要員ってのは」
ようやく言い合いも終わったのか、いつの間にか秀樹も用意していた食事を持ってきていて席に着いた
「鬼憑きとかと戦って勝った奴しかここにはいねぇからな。人間に見えないとしても無理ないんだろ」
笑いながら言ってるはずの言葉は重さを持っていて、カロンはそれ以上聞けなかった。静かなまま食事だけが進んでいく。少しして立ち上がった秀樹。皿の中にあった少な目の朝食は綺麗になくなっている
「食うの早っ!ってかなんでんな量で足りんだよ」
「朝から入るか。レティに呼ばれてるんだよ」
「休みまでご苦労だな…。そだ、それ終わったら出掛けようぜ、カロン連れて」
すでに歩き出していた秀樹に声を大きくして提案し、背中を向けたまま手をあげるだけで了承した
「・・・起きれるなら普段からそうしてほしいな」
「僕が起こしてしまったんです」
心底申し訳なさそうに言うカロンに秀樹が視線を送ると一瞬固まってしまった
「気にすんなって。寝起きは特に目つき悪ぃいんだよこいつ」
「・・喧嘩売ってんのかお前は」
静かな食堂内、二人のやり取りだけが妙に響く。視線を向けるものはいても、干渉してこようとするものはいないようだった。実際、食堂内の混みように比べて周りの席には一人も座ろうとしない
「こっちに誰も来ないんですね?」
「ん?あぁ、怖いらしいぜ、戦闘要員ってのは」
ようやく言い合いも終わったのか、いつの間にか秀樹も用意していた食事を持ってきていて席に着いた
「鬼憑きとかと戦って勝った奴しかここにはいねぇからな。人間に見えないとしても無理ないんだろ」
笑いながら言ってるはずの言葉は重さを持っていて、カロンはそれ以上聞けなかった。静かなまま食事だけが進んでいく。少しして立ち上がった秀樹。皿の中にあった少な目の朝食は綺麗になくなっている
「食うの早っ!ってかなんでんな量で足りんだよ」
「朝から入るか。レティに呼ばれてるんだよ」
「休みまでご苦労だな…。そだ、それ終わったら出掛けようぜ、カロン連れて」
すでに歩き出していた秀樹に声を大きくして提案し、背中を向けたまま手をあげるだけで了承した