Doll†Boy
「まぁ…いいけど…」
三上君が本に目を戻した。

「良かったわね。これで一歩前進ね!」

「うん!」

壬沙が腕組みして不機嫌そうに言った。

「ふんっ!謎が多い奴程なんか大きなもの抱えてんだぞ!甘く考えんなよ!馬鹿!」

偶にはまともな事言うじゃん!



その時はそんな程度でしか捉えてなかった。
壬沙の言葉をもっとしっかり考えてとけば良かった。後から後悔するのはまだまだもっと先だった。

「壬沙より馬鹿じゃないわよ!私因数分解わかるんだから!」

ぷっ!

みんなが吹き出した。

「智倉それ中学生で習うやつだから、わかって当たり前だから!」
三上君が言った。


「バーカ!そんなの自慢する事じゃねーっつの!」

何を偉そうに!壬沙のくせして!

「あんたわかんの?」

ズバッとめいさ!

「そっ…それはっ…そう!今高校だからいーんだよ!」

コイツ…結局お前もできんのかい!



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