Doll†Boy

「んふぅ〜チョー美味しい！雑誌に載ってただけあるよね〜！！」

あれから10分くらい待って店の中へと案内された。

今月号の十代向け雑誌でかなり大きく取り上げられていたらしくかなり混んでいた。


「まじうめぇ〜!こんな菓子初めて食べた！」

壬沙がかなり感動している。


そんなに美味しいのか？

見た目はかなり普通のタルトタタンだが…


「輝君も食べてみなよ！美味しいよ！あっでも本場のフランスのタルトタタンの方が美味しいかな？」


パッチリとした大きな目をキラキラさせて聞いてくる。

どこの少女漫画だよ…


「どうだろ？」

婆さんのタルトタタンの方が美味しいに決まってるだろ。

そんな事を思いながら本場じゃないタルトタタンを口に運んだ。


「美味しいでしょ!?」


「………」

一瞬自分の舌を疑った。

味が…全く一緒だ…

婆さんのタルトタタンと変わらない…