DEAD GAME
「とりあえず、一度内容を整理しよう」
準備室から出た俺達は、一華の座っている椅子の近くに座り、仮面野郎の話を思い出す。
「…確かに、携帯は圏外になってるしね」
「さっき、ガスバーナーを付けようとしたけど、ガスも閉められてたよ…」
確かに、アイツの言うとおりガスも電波も止められている。
「…それに、もう既に岩谷が……」
「っ、琉聖…!」
「…ごめん」
…そう、もう既にこのくだらないゲームで死者が出てしまっている。
……本当に、殺し合いなんてしなくちゃいけないのか?
「…翼、沖君」
そんな時、ふと一華が俺達を呼んだ。
一華は、こんな状況にも関わらず、しっかりと前を見据えていて。
「絶対に、逃げるチャンスはあるはずだよ。
…だから、だから……」
そんな一華に、俺達は顔を見合わせた。
そして、小さく笑った。
「全く、一華には適わないな…」
「ほんとに、俺達よりも強いんじゃないの?」
「え?え?」
…そうだ、一華の言うとおりだ。
必ず、脱出するチャンスはめぐってくる。
だから、俺達はこんなゲームなんて絶対に乗らねぇ。
絶対、生きて学校から出てやる…!