DEAD GAME
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「一華、大丈夫か?」
「うん、ありがとう翼」
「…本当、何でこの二人付き合ってないの?」
手を繋ぐ俺と一華を、後ろから呆れた表情で見る琉聖。
あれから俺達は、当てもないけど駿と立花を捜し歩いていた。
誰かの気配がしたら隠れて、居なくなったらまた歩き出す。
そんな行動を繰り返し、もう一時間は過ぎただろう。
「…すれ違いになってるのかな?」
「これだけ探しても居ないって事は、そうかも知れないね」
一華と琉聖の言葉に、頷く。
あれから一時間、いくら校舎が広いといってもこんなに時間は掛からないはずだ。
…やっぱり、どっかですれ違っちまったのか?
すると、前を見ていた一華が急にビクッと肩を揺らした。
「…どうした?」
「あ、あれ…」
一華が指出した方を見ると、そこには…。
「ちょっと、離してよ!」
「うっせぇ、お前こそ消えろ!!」
…揉み合いになっている、三木と加藤が居た。