DEAD GAME



*****



「一華、大丈夫か?」


「うん、ありがとう翼」


「…本当、何でこの二人付き合ってないの?」




手を繋ぐ俺と一華を、後ろから呆れた表情で見る琉聖。


あれから俺達は、当てもないけど駿と立花を捜し歩いていた。




誰かの気配がしたら隠れて、居なくなったらまた歩き出す。


そんな行動を繰り返し、もう一時間は過ぎただろう。





「…すれ違いになってるのかな?」


「これだけ探しても居ないって事は、そうかも知れないね」




一華と琉聖の言葉に、頷く。


あれから一時間、いくら校舎が広いといってもこんなに時間は掛からないはずだ。




…やっぱり、どっかですれ違っちまったのか?




すると、前を見ていた一華が急にビクッと肩を揺らした。





「…どうした?」


「あ、あれ…」




一華が指出した方を見ると、そこには…。





「ちょっと、離してよ!」


「うっせぇ、お前こそ消えろ!!」






…揉み合いになっている、三木と加藤が居た。






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