DEAD GAME



「朱音!」


「あ、一華!?」



一華の言葉に反応した立花が、こっちを見て驚いた顔をした。


しかし、立花と揉み合いになっていた加藤は顔面蒼白で舌打ちを零した。




「ちっ、テメェが邪魔するから…!」


「キャア!?ちょっと、何すんのよ!!」





加藤が思いっきり立花の髪を掴んだ。


立花が怒りで声を上げると、それすらも凌ぐ大声で加藤が発狂した。




「ウッセェよ!!

テメェが邪魔するから、俺が…あああ!!!!」



「ちょ、アンタ可笑しいんじゃないの!?」




いきなりぶつぶつと呟きながら発狂しだした加藤を目の前に、流石の立花も戸惑いを浮かべる。



…とにかく、一刻も早く加藤から立花を遠ざけねぇと…。





「琉聖、俺とお前で立花を助けるぞ」


「…どうやって?」


「とにかく、アイツから立花を離さないとどうにも出来ないからな…」


「…じゃあ、俺に任せてよ」





琉聖の言葉に、思わず琉聖をマジマジと見つめてしまう。


そんな俺に、琉聖はにっこりと笑った。




< 30 / 34 >

この作品をシェア

pagetop