DEAD GAME
「ッ、アアアアアアアアァァ!!!!」
「っ!?」
慌てて、琉聖が手を離す。
…加藤の頭からは、血が噴出していた。
「……長谷、川……」
「…お前に当たればよかったのに、沖」
倒れ込んだ加藤の背後に居たのは、琉聖と同じくテニス部に所属している長谷川薫。
長谷川は、加藤の頭に突き刺さった工芸用の小さな鎌の様なものを頭から引き抜いた。
その様子に、立花は顔を真っ青にして今にも吐きそうな顔を見せている。
…もちろん、俺も同じだけど。
「…いつか必ず、お前を殺してやる……!」
「…長谷川…」
長谷川は琉聖をにらみつけると、そのまま踵を返して駆け出して行ってしまった。
…その場に残された俺達は、どうする事も出来ずにただただその場に立ち尽くしていた。