「「キミが…」」 (竜也&姫希)
森本竜也
「………;;」
今、ガタガタと揺れる車内にいます。
ほとんど満員。
って感じの車内。
そんな車内の中で、
・
俺は、
痴漢にあってます……。
一応言っときます。
俺、男ですよ??
最近では男でも痴漢にあうらしい。
もぅ“慣れ”てる自分が虚しい。
「ちょっと……何してんのアンタ…」
横には俺の後ろのおっさんを
睨んでる姫ちゃん。
おっさんは、
電車の揺れを利用して
車内の奥に行ってしまった。
俺は別にいいんだけど、
俺の彼女の姫ちゃんが、
俺を守るってるのが……
虚しい。
女に男が守られるって…。
本当に虚しい…。
男らしい俺なんて、
姫ちゃんの前で見せた事あったっけ…??
こんなのが彼氏でいいのかな…?