「「キミが…」」 (竜也&姫希)
城岡姫希
何あのオッサン…。
男が男に痴漢ってどーよ…。
どんだけ飢えてんの…。
本当……
何であんな奴が生きてるんだろう…。
しかもバレたら逃げるとか…。
マジ死ね。
せっかくデートなのに…。
あたしは素が出るし、
たっちゃんは痴漢にあうし…。
ってかまた素、出しちゃったよ…。
こんな彼女…
嫌だろうな……
こんな男みたいな女…。
それがあたしの不安。
それがずっと取れないんだ…。
「姫ちゃん、おもしろかったね」
ずーっと観たかった映画を2人で観れて
嬉しかったし楽しかった。
たっちゃんが本当に嬉しそうな顔をして
何だかあたしも嬉しかった。
あたしが笑うと、
たっちゃんが顔を赤くして、
かわいくて微笑した。
「他にどこか行く?」
ってあたしの手を握ってくれて、
心臓が飛び跳ねるかと思った。
あぁあたしはたっちゃんが好きだなぁ
そぅ思い直した日だった。