本物×偽物どっちを選ぶ?


『その男がつい最近、雛乃ちゃんに「俺に関わるな」と言ったらしい・・・』





・・・・・・ッ!!


俺は目を見開いた


・・・・・・・・・心当たりが・・・ある





『やっぱりか・・・』


先輩が俺の様子を見てため息を漏らした


『お前・・・雛乃ちゃんが好きだろ?』


『そうやけど・・・』


『じゃあ・・・分かってるんじゃないのか?その類って男が何で雛乃ちゃんにそんな事言ったのか』


先輩の鋭い視線が突き刺さる


俺が・・・類に宣戦布告したから・・・


せやから、あいつが俺に遠慮して・・・雛乃ちゃんに関わるなって言った


・・・・・・全部、俺のせい


『何をすれば雛乃ちゃんの悩みが無くなるか・・・なんて、分かるよな?』


『俺・・・類と話てくるわ・・・』


俺はそう呟くと、先輩に何も言わずに保健室を出た


そして真っ先に教室に向かう


結構長い間、保健室に居たらしい・・・もう授業は終わっていた


次は確か体育だったよな?


俺は窓の外に居る男を見付けて拳を握り締めた


外には体操着に着替えた類が居た


教室に着いた俺は急いで体操着に着替えると外に出る






・・・・・・・・・空が青い






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