本物×偽物どっちを選ぶ?
本音のバスケ


―類side―


俺は体育の授業を受ける為に運動場に出ていた


しかし・・・今日はバスケをするらしく、準備運動をした後、すぐに体育館に移動しなきゃいけないらしい


だったら最初から体育館居ればいいだろ


『類〜?なんか元気ないんじゃないかい?』


葉がニヤニヤと近付いてきた


こいつは律と仲がいい・・・


それでやたらと俺に絡んでくる・・・


性格を一言で表すと“ウザい”だな


『そういえば・・・雛乃ちゃん保健室行ってたけど帰ってきたね?』


ピクっ


葉の言葉に俺は少しだけ反応した


少しだけのつもりだったが、こいつはそれを見逃さなかった


『雛乃ちゃんも最近元気が無いし・・・類と関係あったりして』


『・・・・・・・・・』


俺は何か言い返そうと思ったが言葉が出ない


最近雛乃に元気が無い事くらい分かってる


だけど・・・・・・


『俺には関係ない』


そう、俺には関係ない事だ


雛乃とは関わらない


それが律に宣戦布告された時に出た俺の結論だった


『ふ〜ん?あ、律だ』


葉が運動場の入口を見て言葉を漏らした


俺も葉の視線を追いかける様にして律を見る


『おーい、律ー!』







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