本物×偽物どっちを選ぶ?
『雛乃ちゃんが可愛いからやで!』
・・・・・・・・・はぃ?
今、律くん何て言った?
私が・・・可愛い??
そんな馬鹿な・・・!
『からかうのは止めてよ!私は自分が可愛いなんて思ったこと無いし・・・』
私の言葉に驚きの表情を見せる律くん・・・
え?私・・・何か変な事言ったっけ??
『雛乃ちゃん・・・自分の可愛さに気付いてへんの!?』
いや・・・気付くも何も、可愛くないし・・・
私を可愛いなんて言う人は目が悪いか見る目が無いか・・・
『今日、雛乃ちゃんが教室に入って来て男子の目がハートになったのには気付いた?』
男子の目がハート??
何で私が入ったらハートになるの??
てか、ハートになんてなってなかったよ?
私は首を傾げた
『気付いてへんか・・・これは・・・鈍感かもやな・・・』
『ど・・・鈍感!?私が・・・?』
『うん。鈍感!』
そんなにキッパリと言われると・・・なんかショック・・・・・・
私って鈍感なんだっけ?
私は静かに肩をおろす
律くんはそんな私を見て、目を細めて微笑んだ
『雛乃ちゃんは自分の可愛さに気付いた方がええよ・・・・・・こんなに・・・可愛いんやから・・・・・・』
そういって律くんは目を細めて微笑んだまま、右手を私の頬にそえる・・・
・・・・・・・・・・・・
いや・・・私達・・・何してんの!?
頬に右手をそえられて・・・
律くんの瞳には私が映ってて・・・
凄いドキドキしてるんだけど・・・私・・・!
顔が赤くなるのが分かる・・・
『律・・・くん?』
私はこの状況にたえられず、声を絞り出した