本物×偽物どっちを選ぶ?
中からだるそうに、まだ制服のままの類が出てきた
もちろん私がシャツ借りてる訳だから類は上半身、裸・・・
もう!服くらい着なさいよね!!
『何だ?律・・・・・・?』
類の目線が私に向いた
『お前・・・・・・!』
『あの〜・・・・・・』
私はなかなか次の言葉が出ない・・・
なんか・・・気まずい・・・
『ハァ・・・何か用かよ・・・』
類が嫌そうに頭をクシャっと握った
な!何!?その、いかにも迷惑なんだけどみたいな言い方!!
せっかくシャツを返しに来てあげたのに!
『シャツ返しに来ただけよ!迷惑掛けて悪かったわね!!』
私は類に紙袋を押し付けた
類は紙袋を受け取ると“あぁ・・・”と短く声を漏らす
何よ!あぁ・・・って!
何か、わざわざシャツを返しに来た私が馬鹿みたいじゃない!!!
明日学校で返せばよかった!!
『・・・私・・・帰る!』
私は類に背中を向け、自分の部屋に向かって歩こうとしたとき・・・・・・
ガシッ!
『っ!待てよ!!』
類が私の右手を掴んだ