本物×偽物どっちを選ぶ?
『寂しいよ・・・・・・昔から・・・両親に俺は必要無いんだって思ったらすごく・・・』
凄く小さな声で震えながら言う律くんの顔は抱きしめられている私には見えない・・・・・・
・・・・・・けど、凄く辛い顔をしていると思う
私は律くんの背中に手を回し、抱きしめる
『・・・・・・?雛乃ちゃん・・・?』
『律くんは・・・必要無い人間じゃない・・・それに・・・一人ぼっちでも無いよ?』
そうだよ・・・一人じゃない・・・
『雛乃ちゃん・・・』
『私が・・・類が・・・みんなが居るじゃん!!寂しい時は言って!すぐ駆け付けるから!!』
私は律くんを見上げる・・・・・・・・・
律くんの目にはうっすらと涙が浮かんでいた
そして・・・・・・
『うん・・・ありがとう・・・』
律くんはそう言うと抱きしめる力を強くした
『律くん??』
『ごめん・・・もう少しだけ・・・・・・』
私は律くんの言葉に頷き、バクバクと鳴る心臓を必死で抑えた