本物×偽物どっちを選ぶ?



殴られた男が切れた口を押さえながら弱々しい声をあげた



・・・なんか・・・可哀相・・・・・・


『あの・・・大丈夫・・・ですか?』


『・・・雛乃ちゃん!?』




私は男の側に駆け寄りハンカチを手渡した


私の行動に、ここに居る誰もが驚いた事は言うまでもない・・・




『・・・っ!?心配してくれるのか・・・?』




男の言葉に私は黙って頷いた



だって・・・例え、酷い男だとしても怪我した人はほっとけないよ・・・!


私って・・・本当にお節介・・・・・・


『ハァ・・・怪我人をほっとけないなんて・・・雛乃ちゃんらしいな・・・』



律くんが頭を書きながら目線を下にしてボソッと呟いた



そうだよね・・・・・・


律くんが助けてくれなかったら今、どうなってるか分からないのに・・・


呆れられた・・・かな・・・?


『・・・ごめんなさい・・・』


『雛乃ちゃんが謝らなくてもいいよ!俺もついカッとなって殴っちゃったし・・・、でも・・・嫌がる女の子を無理矢理部屋に連れ込もうとしたのは許せないな』



律くんが鋭い目線を男に送る・・・


その目線に反応したのは、殴られた男ではなく・・・・・・


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