本物×偽物どっちを選ぶ?
その言葉に二人の動きがピタッと止まる・・・
『お前、殴られたんだぞ?くやしくないのかよ!』
『殴られて当然の事をしたから仕方ないさ』
殴られた男がフワッと笑ってハンカチを優しく私に返した
さっきみたいな気色悪い笑みじゃない・・・
本当は・・・いい人・・・なのかな・・・?
『怖がらせて悪かったな!俺は柳刃玲[やなぎば れい]ハンカチ・・・洗って返したいけど・・・もう俺らに関わるの嫌だろ・・・?』
柳刃先輩が遠慮がちに言った
『あ・・・いえ・・・』
『じゃ・・・俺らは部屋戻るよ』
そう言って柳刃先輩は自分の部屋に戻っていった
後の二人は何だか納得してなさそうだったけど・・・
『ハァ〜・・・・・・』
律くんが大きなため息をつきながら力無く、床に座り込んだ
『ど、どうしたの??律くん?』