恋は愛を育む
何か雪兎さんってすごいや。
私を喜ばせる天才。
「俺もお風呂入るから待ってて」
雪兎さんが指さす先は…きっと寝室。
何も言わず頷くのを見ると、私の頭をポンと撫でて行った。
しばらくするとシャワーの音がして私はいそいそとその扉を開けた。
そこに広がる都会のホタル。
もちろんそれは比喩で高層階の特権の夜景。
ネオンが輝く夜空。
そこにはベッドだけが置かれていた。
そっと座って夜景を眺めた。
こんなに幸せでいいのかな。
明日死ぬとかだったり?
でも雪兎さんの隣で死ねたら幸せかも。
恋って切ないけど甘い。