恋は愛を育む


ガチャ


小さな足音は私の後ろで止まって、ゆっくりと抱きしめられた。


「気に入った?」


私は恥ずかしくて頷くことしか出来なかった。
それを知ってか知らずか雪兎さんは小さく耳元で笑った。



「俺最初ゆきちゃんが言ってる意味わからなかったんだよね。うさぎさん大好きか…」


かなり、恥ずかしい。
小さい頃の話はやめてよ…。


「私恥ずかしがりだから言えなかったの。一目惚れなんて」



言ってから後悔した。
だって言っちゃった。
『うさぎさん大好き』あれは照れ隠しだった訳で。


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