背中合わせの恋


この中途半端な時期に
赴任した先生は全部で三人。

女性の先生と男性の先生
一人ずつと優ちゃんだけ。


「新しくこの学校に赴任しました、藤沢優介です。二年生の文系クラスの数学を担当します。よろしくお願いします」

優ちゃんの挨拶が終わると
一気に周りが騒がしくなった。


いつもは冷静な夏妃でさえ
あの人かっこいいね、なんて言っちゃって。


だから優ちゃんが来るのは
嫌だったんだ。
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